舶用エンジン遠隔制御システムがDNVより日本初となる
サイバーセキュリティ認証を取得

2025.02.19

ナブテスコ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:木村和正)の舶用カンパニーは、舶用エンジン遠隔制御システム (M-800シリーズ)において、船舶の公的検査・認証機関であるノルウェー船級協会(以下DNV)から、サイバーセキュリティの 型式証明書(*1)を2025年2月に取得いたしました。舶用機器におけるDNVのサイバーセキュリティ認証取得は国内メーカーでは当社が初となります。

近年、舶用業界では自律運航船をはじめとする高度な制御技術を有する船舶の開発が進んでいます。一方、船舶を標的としたサイバー攻撃が多発しており、舶用機器におけるサイバーセキュリティ対策の重要性は増してきています。そうした背景から、船舶の規則・規制を制定する船級協会 IACS (International Association of Classification Societies:国際船級協会連合) は、昨年の7月以降に建造契約される船舶に対して、サイバー攻撃のリスクを低減させるためのセキュリティ要件を  、船級規則として制定(*1) (*2) しました。

当社の舶用エンジン遠隔制御システム は、船舶の主推進機関(エンジン)および主推進装置(プロペラ)を船橋や制御室から遠隔操縦する装置であり、サイバーリスクへの備えは航行の安全性を高めるため不可欠な要件です。そのため、船級協会の規則に適合するサイバーセキュリティ対策を講じ、DNVから国内メーカー初のサイバーセキュリティ認証を取得しました。

今後も、各国の船級協会からサイバーセキュリティ認証の取得を進め、船舶の安全航行に寄与する製品を提供してまいります。

(*1) 船舶サイバーセキュリティに関する統一規則 IACS UR E27
「Cyber Resilience of On-Board Systems and Equipment」

(*2) 船舶サイバーセキュリティに関する統一規則 IACS UR E26
「Cyber Resilience of Ships」

【ナブテスコについて】 https://www.nabtesco.com/ 2003年に帝人製機株式会社と株式会社ナブコの統合により誕生。独創的なモーションコントロール技術で、生産現場の自動化や陸海空の安全・安心・快適な移動を支える機械コンポーネントメーカー。1950年から舶用機器事業を開始し、主力製品である舶用エンジンの遠隔制御システムでは国内シェア約50%、世界シェア約40%を有する。この他に補助推進器制御装置や、電子制御ガバ ナシステム、電子制御エンジン向けに電子制御油圧バルブなどを提供している。生産拠点の兵 庫県神戸市、韓国:釜山市、中国:上海市に加え、シンガポール・オランダにサービス拠点を持つ。